与件と課題
近年、大きな開口部を望む住み手の増加により、扉や窓なども大型化・重量化の傾向にあります。
しかし、実はそのことが、生活をより快適にするためのサッシやドアを危険なものにしてしまう恐れがあるのです。
なぜなら、スピードにのった重い建具は、大きな運動エネルギーを蓄え、破壊力をもち、高齢者や子どもたちが事故に巻き込まれてしまう場合があるからです。
そこで、SKBは考えました。急加速への自動ブレーキ装置が開発できれば、事故の危険度を飛躍的に低減できるのではないだろうか。
コンセプトと機構設計
SKBひらめき機構設計チームは、タイヤが回る遠心力をつかってブレーキをかけるという機構を開発し、この問題を解決しました。
要は、タイヤとギア、ケースにはいったブレーキ装置が内蔵された戸車です。
急な開閉でタイヤが急加速すると、遠心力でブレーキパッドが開きます。
開いたブレーキパッドは、内側からケースに押し付けられることで動きが抑制されます。
それがギアを介して戸車自体にブレーキがかかり、建具が静止する、という仕組みです。
SKBひらめき機構設計チームは、このアイデアを形にし、特許を取得しています。