与件と課題

近年、壁の中に設置する吊戸(=インセット吊戸)に代わり、壁面に設置する壁付け吊戸(=アウトセット吊戸)が増えています。

しかし、従来の壁付け吊戸用レールは大型で重く、一人で施工するのは困難でした。
また、レール上部のねじを締める必要があるため、天井が近いと工具が届かず、施工ができない制限がありました。

一人でも簡単に、かつ天井が近くても取り付けられるようにするにはどうしたらよいだろうか。

コンセプトと機構設計

SKBひらめき機構設計チームは、重量を分散させるため、先付けのベース部材と、後付けのレール部材と(+カバー部材)に分けることで解決しました。

ベース部材は非常に軽く、一人でも施工することが可能です。
また、固定するねじを、ナナメ上方向に締める形状にすることで、 天井との隙間を気にすることなく、レールを施工することができるようになりました。

レール部材の施工は、固定されたベース部材に「ひっかけて、回転させて、かみ合わせ」 という手順となっており、 重量のあるレール部材の仮保持が可能です。
重いレール部材を支えながらねじを締めるといった作業は必要ありません。
安定した楽な状態で、ねじを締めることができます。

最後に、カバー部材も「ひっかけて、回転させて、かみ合わせ」という手順で施工完了です。