与件と課題
家庭の食器戸棚などに使われる引戸の戸車をリニューアルしました。
高さ調整機能が付いていますが、これまでは調整にドライバーが必要でした。
クライアントの要望は、部品点数削減によるコストダウン。
SKBひらめき機構設計チームは、これまでにないアイデアソリューションを求めて開発を始めました。
コンセプトと機構設計
着目したのは、ドライバーで回転させる2つの歯車。
回転運動を上下運動に変換する歯車ですが、小型軽量の引戸なので、ドライバー調整しなければならないほどのトルクは不要で、小さな力で十分調整できます。
そこでSKBひらめき機構設計チームは考えました。
操作ダイヤルを高さ調整ねじと一体化し、これを直接指で回してみてはどうだろう。
歯車が不要になるばかりか、ドライバーも要らず、戸棚内部での手探りの操作も安全で快適なものになる。
コストダウンと快適操作を同時に実現できるアイデアソリューション。
試作検証の結果、当初懸念されたネジのゆるみなどもなく、すみやかに製品化へと結びつきました。